京畿陶磁博物館特別招待展「朴富元:伝統を問う」は、400年の歴史をもつ分院白磁の町広州で伝統陶磁の継承と発展に尽くしてきた志堂朴富元の歩みにスポットを当てました。
本展では、朴富元の陶磁作品約50点に見られる伝統の継承と現代的変容の様相から、法古創新(「昔のものを手本に新しいものを創造する」という意)の精神に基づく21世紀の伝統陶磁のあり方を模索したいと思います。
第1部「法古、伝承を学び伝統を求める」では、再現の作業や釉薬の実験によって伝統の原形をよみがえらせていた1990年代以前の白磁と粉青作品が展示されます。
第2部「創新、実験を通じた現代的変容」では、2000年代以降の朴富元の主要作品である紐作り技法を使った大形の壺のほか、土と炎が生み出す窯変の実験により誕生した青銅彩、朱銅彩、黒釉の壺が紹介されます。
そのほか、朴富元の代表作である粉青岩刻画文壺、白磁大壺も展示され、時代に応じてモダンな感覚で生まれ変わった伝統陶磁の姿を見ることができます。