統計庁は2020年の人口住宅総調査で、“現在、世帯で伴侶動物(訳注;ペット)を飼っていますか”という質問を新たに加えました。統計庁によると、312万9000世帯がペットを飼っており、これは全世帯の15%を占める数字です。ペットを飼う世帯が増加傾向にあることを考えると、“ペット1000万世帯”という言葉は、あながち絵空事ではなくなってきました。
飼っている動物に対する認識の変化は、“愛玩動物”から“伴侶動物”とう名称の変化からも感じ取ることができます。おもちゃや遊びの表現だった“愛玩”動物に変わる用語として“伴侶動物”が標準韓国語大辞典に登録され、法令で公式に使われ始めました。伴侶動物は“気持ちを通わせ、共に生きていく動物”で、人間との関係が一方的ではない“相互関係的”という意味が込められています。
さらに最近では、伴侶動物を家族の一員と認識するペットファム族(Pet+Family)文化が拡散して、伴侶動物の用品やサービスの消費も増えつつあります。韓国農村経済研究院は2021年、韓国の伴侶動物マーケット規模が3兆4000億ウォンに成長し、2027年には6兆ウォンにまで拡大すると見込んでいます。
<みんなのための工芸>は、こうした社会環境の変化に合わせ、美術館へのアクセス向上と工芸の役割拡大を目的として、京畿生活陶磁美術館が企画した展示です。2024京畿陶磁ビエンナーレ“トゥギャザー!”というテーマと共に伴侶動物にも展示を解放し、伴侶植物から伴侶動物まで人間のためだけではなく共生関係にある伴侶のための工芸を発表いたします。韓国陶磁財団に入居する作家8人を含めた青年工芸家9人の、“みんなのための工芸”をお楽しみください。
展示スペースの中に小さな図書館“猫書店”では、伴侶テーマの図書展とともに、“伴侶動物に本を読んでやる”プログラムと“猫の絵本作家とのブックトーク”が開催されます。