利川米文化祭りと連携して開かれる本展では、陶磁器を通して韓国の食文化と米の歴史を振り返ります。
韓国の人々にとって、米は単なる「食べ物」を超えた意味をもっています。韓民族は長い間、米を主食に生活の基盤を築いており、米を中心とした文化は1万5,000年の歴史を有しています。
本展では、米にまつわる韓国の文化と歴史を振り返ります。展示作品は、第1部は先史時代から三国時代までの食器や、農耕文化時代の祭器と推定される土器と陶器、第2部は韓国の米文化と、その歴史が垣間見られる近代の米甕と飯釜、第3部は朝鮮時代の食生活を代表する日用雑器として使われた井戸茶碗で構成されます。
なかでも本展のハイライトである約20点の韓国陶磁財団井戸茶碗コレクションは、千漢鳳(チョン・ハンボン)、金正玉(キム・ジョンオク)など茶碗で知られる作家の作品から成り、かつて日用雑器として使われた井戸茶碗に対する理解を深める機会となるものと期待されています。