人と長い歴史を共に暮らしてきた動物は、果たして幸せでしょうか?
『幸せな?! 動物園』は、動物を取り巻く社会文化的な物語を陶磁芸術で表現した展示です。
近年、人と共に暮らしながら心理的な安定感と親近感を与える存在として、コンパニオンアニマルが注目されています。しかし、コンパニオンアニマルが1,000万匹にのぼるとされる一方で、年間9万匹が捨てられています。人間の食糧確保を目的に過酷な環境で飼育されている動物もいます。人類のために命を奪われる数百万匹の実験動物や、むやみな開発により生息地を追われ、絶滅の危機に瀕している野生動物もいます。
私たちはこれらの動物とどう向き合うべきでしょうか?
本展示では、人が征服し、利用の対象としてきた自然に対する意識を見直し、命を大切にする生命尊重の精神を育むよう、作品で訴えかけたいと思います。
まず、第1部では、感情を共有できる動物たちの様々な姿に触れることができます。
また、第2部では、動物と人がどのように交われば共に幸せに生きることができるかのヒントとなる作品を展示します。展示場を訪れた多くの人々が、動物を素材にした多様な作品を鑑賞し、生命の尊厳や、人と動物の共存について考える機会となることを願います。
第1部 : 新しい家族を迎える
第2部 : 共に幸せな世界を夢見る